古書店「月映書房」

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古書店「月映書房」 古書店「月映書房」は, paraparaart.com が運営する古書店です。
美術書専門?

わたしは、24歳の頃に『最後の晩餐』を見ました。室内は暗く、画面はぼんやりしていて、あまり良くは見えなかったのですが、完璧なまでの画面構成と荘厳な舞台(演劇空間)を見ているような異質な感覚に圧倒されたことを覚えています。それから数十年後に、...
17/04/2015

わたしは、24歳の頃に『最後の晩餐』を見ました。室内は暗く、画面はぼんやりしていて、あまり良くは見えなかったのですが、完璧なまでの画面構成と荘厳な舞台(演劇空間)を見ているような異質な感覚に圧倒されたことを覚えています。それから数十年後に、クリーニングされた『最後の晩餐』を見ました。その鮮やかな色彩に驚きながら、以前見たのと別な「異質な感覚」に圧倒されたのです。
この『最後の晩餐』には、多くの習作(スケッチ)が遺されています。そのせいか、このような話までが、まことしやかに伝えられています。
「 ユダのモデルにふさわしい人物」が地下牢にいますよと言われたレオナルドは、
すぐさまその地下牢に向かった。その人物の姿や表情に納得したレオナルドはすぐさまスケッチを始めた。しばらくして、「レオナルドさん、お忘れですか、わたしですよ・・・」と低く響き渡る声で、そう言った。 思わず手を止めて、 やつれ果てた囚人を見つめるレオナルド・・・。数年前、イエスのモデルをした修道士、その人ではないか。加えて、その囚人が、サヴォナローラだという「あまりにできすぎた逸話」が伝えられています。おそら「つくりばなし」でしょうが、哲学的な意味合いの含まれた(ありそうな)話だからか、当時も今もそのように囁かれています。

このサヴォナローラに翻弄され、大きな犠牲を払った芸術家がたくさんいます。正義感の強いボッティチェリもその一人です、再起できないまでに打ちのめされたと言っていいのです。宗教指導者には二面性があります、現在も「負の遺産」は続いていると言っていいのです。

ギュスターヴ・ドレ(Gustave Dore1833~1883)の挿絵ギュスターヴ・ドレは、ダンテの「神曲(The Divine Comedy)」の地獄編(The Inferno)(1861)、煉獄篇(The Purgatorio)、天国篇...
30/09/2014

ギュスターヴ・ドレ(Gustave Dore1833~1883)の挿絵

ギュスターヴ・ドレは、ダンテの「神曲(The Divine Comedy)」の地獄編(The Inferno)(1861)、煉獄篇(The Purgatorio)、天国篇(The Paradise)(1868)、135点の挿絵(小口木版)がよく知られていますが、それ以外にも数多くの文学作品に挿絵を描いています。ダンテの「神曲」についても、その他の本についてもいずれお話しいたします。

最初に、「聖書(The Bible)」(1866)に描かれた挿絵(小口木版)を数点紹介します。

ドラマチックな表現に驚かれると思いますが、旧約聖書・新約聖書の物語にこのような挿絵が241枚も入っているのです。テレビも映画も無い時代に、これだけの迫力で目に飛び込んでくる絵の効果は、想定以上だったと思います。おそらくドレは、「視覚的情報」の効果を充分に知っていたと思います。版画(印刷)工房(数十人体制)の規模からもそういったことが推察できます。それらの挿絵は、優れた事象表現であると同時に、小口木版の美しさも備えています。版木を彫る人、刷る人、職人を育てることも要請される、それは一大事業だったかも知れません。美しい本は、このようにして生まれたのです。

28/09/2014

『空と子どもの絵本館」(小松市市役所そば)で、10月4日(日)のイベント(bookかふぇ)に参加いたします。絵本と童話を販売いたします、金沢からも参加されます(オヨヨ書林・あうん堂)、当日を楽しみにしています。みなさんと、絵本の話ができればいいのですが・・・。

古書店『月映書房』の「月映」は、大正3年から4年に出された版画誌「月映」(200部づつ1号から7号まで)から引用したものです。3人の若い版画家(田中恭吉・恩地孝四郎・藤森静雄)の感性と魅力に満ちた幻の本が、この甘く厳しい時代に遺されたのです...
16/08/2014

古書店『月映書房』の「月映」は、大正3年から4年に出された版画誌「月映」(200部づつ1号から7号まで)から引用したものです。3人の若い版画家(田中恭吉・恩地孝四郎・藤森静雄)の感性と魅力に満ちた幻の本が、この甘く厳しい時代に遺されたのです。言葉だけでは伝わらない微妙な情感を挿絵が補った「美しい書物」を、わたしは数多く見てきました。詩人萩原朔太郎がこの版画誌「月映」を見て、田中恭吉に『月に吠える』の挿絵を依頼したことはよく知られています。制作途中で田中恭吉は亡くなりますが、恩地孝四郎が装幀までを仕上げ、萩原朔太郎著『月に吠える』が完成するのです。「美しい本」には、それなりの物語があるのです。

『月映書房』も小松駅前れんが通りにオープンして、2年目になります。そこで、観光パンフレットを空いたスペースに置くことにしました。 小松駅構内(待合室など)にさまざまなパンフレットが置いてあるのですが、わたしたちの店舗前で道案内することが多く...
14/07/2014

『月映書房』も小松駅前れんが通りにオープンして、2年目になります。
そこで、観光パンフレットを空いたスペースに置くことにしました。
小松駅構内(待合室など)にさまざまなパンフレットが置いてあるのですが、わたしたちの店舗前で道案内することが多くなりました。そのためでもあるのですが、言葉で案内することも大切ですが、興味と時間があれば、これらのパンフレットを見て、周辺施設に立ち寄っていただくことも必要かなとも思います。
歩いて楽しい街づくりは、そこに住む人たちの心がけが不可欠です。
要望ですが、観光課の職員さんも、多忙とは思いますが、こういったパンフレットは『配送』ではなく『手配り』していただきたい。

昨日、小松市の「空とこども絵本館」に行ってきました。あたりまえのことですが、多くの絵本が並んでいます。このような雰囲気、淡い色彩に包まれた空間に身を置くことは、久しくありませんでした。優しい時間が流れている、このような場所は大切にしなければ...
20/06/2014

昨日、小松市の「空とこども絵本館」に行ってきました。

あたりまえのことですが、多くの絵本が並んでいます。このような雰囲気、淡い色彩に包まれた空間に身を置くことは、久しくありませんでした。優しい時間が流れている、このような場所は大切にしなければいけません。

今日の「本の紹介」は、絵本「みつばちマーヤの冒険」です。

この絵本の挿絵は、熊田千佳慕さんです。小さな昆虫を数多く描いてきた人です。地面に這いつくばって「虫の気持ち」になって何時間も見つめている、そのような人です。細密に描かれた昆虫たちは、まるで言葉を発しているかのように見えるのは、そのためです。

わたしたちは、忙しく生活していて、周囲に目をやることが少ないかも知れません。こういった昆虫の営みに興味を持つとしたら、それは特殊なことかも知れません。でも、何気なく見渡してみる気持ちが、わたしたちには必要なのかも知れません。

初めて訪れた「空とこども絵本館」、淡い色彩のなかで、わたしはそう思いました。

12/06/2014

「恩地孝四郎と月映展」(福井市・E&Cギャラリー)を訪れた

福井駅から歩いて数分のところですが、暑いこと暑いこと、夏本番と少しも変わらない暑さに驚かされます。日影を選んで歩くこと数分、少し回り道でした(福井の街は久しぶりです)。

はじめてのE&Cギャラリー、白くコンパクトな空間に、恩地孝四郎・田中恭吉・藤森静雄の作品が整然と並んでいます。白い壁に、小窓がついているようにも見えます。それらは、小さな「時間の窓」です。「月映」の版画家たちの作品を、このような形で見るのは初めてです。これらの作品は、荒井由泰さんのコレクションの一部です。荒井由泰さんの手紙で、この会場をわたしは訪れたのですが、本を開いたような形でこれらの作品を見ることに少々戸惑ったのです。

桑原規子さんのギャラリートークは、新たな視点で、この時代の文化状況を分析してみたい、そういった意欲に満ちたものでした。わたしたち古書店「月映書房」の名称は、「月映」の若い版画家たちの意思と無関係ではありません。「大正ロマン」と、この時代の雰囲気を情緒的に捉える人が多いのは、表象的に捉えた場合、無理からぬことです。ただ、詳細に分析してみると、時代状況はそれほど甘くはなく、文化状況も未成熟なままに推移しているようにも見えます。文学にしても絵や音楽にしても、時々の時代背景の影響下にあり、容易に「新しい芸術活動」などが生まれる環境にはなかったのかも知れません。個々の葛藤や苦悩から生まれた未成熟な作品として、わたしの目の前に現在あるのかも知れません。よく知っているつもりが、知らなかったことも見えてきました。もう一度「月映」時代を見つめ直すことも、案外無意味ではないのかも知れません。

「花の町で猫が見た夢」は、串田孫一さんが文を書き、雨田光弘さんが絵を描いた、素敵で「何気ない本」です。 串田孫一さんは自然に関する散文で知られ、雨田光弘さんは愛猫家で音楽家です。この二人が書いたのですから、魅力あふれる一冊になるのは「ごく自...
20/05/2014

「花の町で猫が見た夢」は、串田孫一さんが文を書き、雨田光弘さんが絵を描いた、素敵で「何気ない本」です。

串田孫一さんは自然に関する散文で知られ、雨田光弘さんは愛猫家で音楽家です。この二人が書いたのですから、魅力あふれる一冊になるのは「ごく自然な成り行き」だったのかもしれません。

雨田光弘さんのイラストは、粋で、しかもしゃれています。さらりと描いた猫の演奏スタイルは、それぞれが「誰か似」で、思わず吹き出してしまうほど巧みです。

串田孫一さんの文は、ぼんやりと遠くを眺めているようで、いつどこから読んでも心惹かれるのです。

わたしも愛猫家ですから、つい手に取ってしまうのです、こういった本は…。

「野の花は生きる」は、いぬいとみこさんの文に司修さんが絵をつけています。廃墟に咲く、美しい野の花によせたお話です。リディツェや広島・長崎、戦争は世界の町や村を焼き払い、多くの命を奪ってしまった。時代の悲劇は、時の流れとともに薄れていきます。...
18/04/2014

「野の花は生きる」は、いぬいとみこさんの文に司修さんが絵をつけています。廃墟に咲く、美しい野の花によせたお話です。

リディツェや広島・長崎、戦争は世界の町や村を焼き払い、多くの命を奪ってしまった。時代の悲劇は、時の流れとともに薄れていきます。

「戦争がいかに人々の心をも廃墟にするか」を問う、これは一種ドキュメントかも知れません。悲惨な状況は、最も弱いところに訪れるものです。
戦争が終わると、野の花(雑草)はゆっくり広がるのです。悲しみは残るものの、命ある限り生きていかなくてはならない。
歴史は繰り返す、過ちも繰り返すのはどうしてだろうか。愚かな人が旗を振り始めたら、みんなで注意しましょうか。しかし、できるだろうか。

植条則夫著「魚たちの風土記」は、わたしには重宝な本です。お酒の肴、とりわけ日本酒には文字どおり魚がよく合う。そんなときの「うんちく」に、この本の知識を借りて「ひけらかしたり」する。元来風来坊ですから、様々なところで様々な味覚を楽しんでいます...
17/04/2014

植条則夫著「魚たちの風土記」は、わたしには重宝な本です。

お酒の肴、とりわけ日本酒には文字どおり魚がよく合う。そんなときの「うんちく」に、この本の知識を借りて「ひけらかしたり」する。元来風来坊ですから、様々なところで様々な味覚を楽しんでいます。

金沢の郷土料理には欠かせない小魚「ゴリ」、珍奇な食感を味わうことができるものの、近頃はまれにしか口にすることができません。鏡花ゆかりの浅野川や犀星ゆかりの犀川などの清流で獲れるカジカ科のカジカと、河北潟で獲れるハゼ科のウキゴリをまとめてゴリと呼んでいる。加賀藩時代にも珍重されていた。ブッタイという三角の竹笊と、ゴリ押し板を使って石の下に隠れた俊敏なゴリを追い出す〝ゴリ呼び〟漁は金沢の風物詩となっていた。昭和の初めごろまでは盛んに漁が行われていたが、ゴリの生育環境の変化にともない、今ではゴリ呼びの姿を見ることも無く、ゴリは貴重な食材になっている。カジカ科のゴリは主に、刺身や唐揚げにして食べられる。刺身はみずみずしくさっぱりとした味わいで、唐揚げは一匹丸ごと揚げられ、香ばしい風味を楽しめる。その他、細めのゴボウのささがきを入れてつくる白味噌仕立ての「ゴリ汁」にも使われる。また、ハゼ科のゴリは、しぐれ煮や、醤油や水飴などを使い甘辛く煮詰めた佃煮にされ、酒の肴やお茶うけにされるなどして、親しまれている。「ゴリの佃煮」は、金沢の名産品としても広く知られている。愛嬌のある顔をした魚ですが、酒の肴に食すれば、いずれも珍味(癖になるほど)であることがわかります。

住所

石川県小松市土居原町187/10
Komatsu-shi, Ishikawa
923-0921

営業時間

月曜日 12:00 - 20:00
火曜日 12:00 - 20:00
木曜日 12:00 - 20:00
金曜日 12:00 - 20:00
土曜日 12:00 - 20:00
日曜日 12:00 - 20:00

電話番号

0761-58-2527

アラート

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