山ちゃん放浪記

山ちゃん放浪記 ビッグイシューを販売する山ちゃんの放浪の旅の記録。
愛すべき自由人、山ちゃんの気の赴くままに更新。

08/08/2014

<13>

益田警察署に着き、二時間半取り調べを受け、
二階の大きな部屋に。
表が全て鉄格子の部屋が並んでいる。
見れば誰もいない。
私一人なのか?

まず風呂に連れて行かれ、私服全てがはずされ、
備え付けの下着を与えられた。
着替えて、鉄格子の部屋へ。
よく見ると、5部屋あり、全部屋が見渡せるところにデスクが2台。
中には敷き布団と枕と毛布が置いてある。
夕食が運ばれ、一人鉄格子の中での食事である。
初体験である。
一人楽しくキョロキョロしながら、
まず入り口、身長より少し低い鉄格子のドア。
その横の下に食事等を入れる30cmくらいの小さなドア。
3畳くらいだろうか。
プラスチックのカーペット。
奥にトイレである。

何日、留め置かれるのか?
とりあえず寝よう。

06/07/2014

<12>

松江、出雲市、大田市と日本海側9号線を走る。
海岸線沿いを美しい海を見る。
この辺りで有名なところと言えば、小京都津和野だ。

今八月十一日の朝、浜田市。
この調子だと明日は行ける。津和野へ。

午後3時頃益田市に入ると空が暗くなり、スコールがきた。
慌てて横断歩道橋の下に入り、小休止。
マットを敷き、おにぎりを食べながら空を見上げていると、
パトカーが目の前に止まり、二人の警官だ。
これはまずいと思いながら職務質問を受ける。
今までの事を説明して、次の所持品検査。
中を見て、二人の警官が急に色めき立ってきた。
これはやばいぞと思いながら、
”その物”の必要性の説明を丁寧に繰り返す。

”その物”とはノコギリ、ナタ、サバイバルナイフ、である。

二人は腕時計を見ながら、

「八月十一日十九時十二分、銃刀法違反で逮捕」

と声に出して言いながら、手錠をかけられてしまった。

19/06/2014

<11>

ちょうど今、西に大山、東に倉吉市、
といったあたりの山道を走っている。

峠の坂道はちょっと飽きてきたので、海辺に出て、境港に行ってみよう。

水木しげるのキャラクターを使った町おこしの町だ。
皆生温泉を通り抜け、中海を北に向かう。
日陰がないので暑い。
水分を取りながら、
隠岐島へ行ったことがないので行ってみようかと考えながら、
境港の街中を歩く…

今、私は津島販売所でビッグイシューを売りながら、
水木しげるのキャラクターを思い出そうとしているのだが、
思い出せないでいる。
あまり大きくないものではあったのだが…
一人苦笑いしながらペンを進めよう。

今日はここで一泊!
明日隠岐島へ渡ろう。

フェリーが隠岐の港へと入る。
私にとって初上陸である。
まず時間の違いを感じる。
のんびりと、ゆっくりと、まったりと、
自転車を押しながら歩く。
港近くに民家と商店が密集している。
昼頃なので、食べ物を買おう。

結局隠岐島には三泊したのだが、
思い出すのはゆっくりとした時間と
波の音だけである。

フェリーで本州に帰り、松江を通り、
国道9号線をしばらく南下しよう。

07/06/2014

<岡山県10>

ゴツゴツとした岩の上で目覚める。
今日は何日だ?
そして何日目だ?

まあいいか。
時間だけは充分ある。

チャリに荷物を積み、このまま峠を登り山陰へ出よう。
おそらく倉吉か米子に出るはずだ。

やっぱり峠は良い。
特に昔の峠だ。
街中の道は味気無い。
トンネルはだめだ。
トンネルを避け、山道へと向かう。

誰もいない。

…いや、何かいる。

曲がりすぎた所に、これは犬か?
1mくらいの大きさだ。
距離20m、犬と自分との間に自転車を入れ、ゆっくりと昇る。
よく見ると、首輪が無い。
これは危ない。
一歩一歩ゆっくり向こうも同じようにゆっくり降りてくる。
10m、5m……
私は道の左端に、犬は右端に、
両方立ち止まり、にらみ合う。
いかにも獰猛そうな大型犬だ。
背中を冷や汗が流れる。
これはヤバい。
足が動かない。
道の両端でにらみ合う。
長い時間に感じる。
何とかしないと。
自転車を盾に一歩進んでみる。
犬も同じように一歩…
おっとこれはいける。
犬も私も同じことを考えているのか?
目と目を合わせたまま、一歩ずつゆっくりと。
今まで犬の目をこれほどまでに見たことは無かった。
少しずつ遠ざかる。
2m、3m、5m…
良かった。
何事も無く曲がり、角を回ると、急ぎ足で登る。

疲れがドッと出た。
ちょっと休もう。

15/05/2014

<岡山県9>

そうだ、奥津温泉へ行こう。

津山の手前で左に折れ、中国山脈へと入る。
のどかな田舎の風景だ。
ゆっくりと曲がりくねった道を進む。

奥津温泉に到着する。
左右に店が並ぶ。
100m位で終わってしまう。

橋を渡り家が無くなるまで登り、
今日はこの辺で一泊しよう。

荷物をかつぎ川辺に降りる。
平らな大きな岩の上にマットを敷き、
タオルを出し、川の水で体を洗い、
マットの上で食事にしよう。
店で買った食パンにサバ缶をはさんで夕食。

今日はこの岩の上がベッドになる。
横になる。
今日もせせらぎを聞きながら自分の存在意義を考えるのか?

いやだーーー。

01/05/2014

<岡山県8>

新庄村にて朝目覚めた。
物音一つしない。
口のまわりがはれぼったい…
指も少し痛い…
本当にひどい目に遭ったorz

荷物をまとめ声をかけるが誰もいない。
この家の人はどこへ行ったのか?
まあ、いいか。
前金で済ませているし。
このまま出発だ。

近くの公園に入り包帯を取り替え、考える。
今日は峠に入るのはちょっと無理かも…
下れば、確か勝山だ。
そこで夏物の衣類を買おう。
川に沿って、チャリを進める。
深い山、川の音…山は良い。
浄化される。
修行者が山の中に入るのはこういうことなのか…

民家が少しずつ増え、勝山の中心部へと入る。
商店街でTシャツ、夏用のズボン、靴を買い、
さあ、どの方角へ向かおうか?

08/04/2014



水辺まであと一歩のところだった。
ズルっと滑ったかと思ったら、一瞬意識が遠のいた。
自分でもよくわからなかった。

ザバーン!!

気づいたら川に飛び込んでいた。
何やら川が赤く染まっている。
口の中は血の味がする。
自分の身体をみると、Tシャツとジーパンが血まみれだ。

やっと痛みに気づき、理解する。
前歯が2本折れている…
右手の小指の第一関節の上がぱっくり割れている…
これは…やばい(涙)

とりあえず、下着とタオルを包帯代わりに、応急処置。
大丈夫なのか、これは…
最悪だ(涙)
あまりのショックにさっきまでの暑さと疲労感は吹き飛んだようだ。

人のいる所まで行かなければ…と、なんとか新庄村までたどり着いた。
消毒液や包帯を買って、手当てした。

さすがに今日は野宿をやめて、民宿に入った。
民宿でも治療させてもらった。

本当に災難だった。
今日は屋根の下でゆっくり休もう(涙)

26/03/2014

<岡山県6>

せせらぎの音で目覚める。
今日は何時だっけ?
ちょっと考える。
まぁいいか。

体のあちこちが痛い。
ゆっくり動かしながら馴らし、起きる。
荷物をたたみ、自転車に積み、出発だ。
今日、もう一つ峠を越えて、新庄村だ。
太陽が東の空に昇る。
今日は暑くなりそうだ。
民家がチラホラとある。
間を曲がりくねった道を少しずつ登りに向かう。
水分を取りながら。
汗の量が多くなる。
自転車を押して歩くが、マメが痛い。
ゆっくりゆっくりと前に進もう。

それにしても暑い。
熱中症になりそう。
道路の少し下に小川がある。
ちょっと休もうか。
足場は悪いがなんとか行けそう。
タオルを持ち、小川へと向かう。
暑さの限界を越えたようだ。
水辺まであと一歩の所で意識が遠のく…

え…?何だこれは………

19/03/2014

<岡山県5>

今何時だ。
日暮れにはまだありそうだ。
時計くらいは持ってくれば良かった。
街中では良いが、山の中ではわからない。

そうだ、魚釣りをしよう。
毛針は用意してある。
竹竿を作ろう。
竹を探す。
…竹が無い。
そうだ、竹は人間が植えたものだ。
人里にしかないのだろう。

細長い木を探す。
なんとか竿になりそうな木で作ってみる。
2メートルくらいの糸に毛針をつけ、木の先につける。
果たして釣れるだろうか。
川釣りは中学生以来だ。
魚のいそうな所にゆっくり近づき毛針を流してみる。
集中する…。

だめだ。
場所を何回か変え、流してみる。

……全く反応がない。
1時間くらいであきらめ、寝どころに帰り、暮れゆく空を眺める。

そして何十年と考えたことを、また考える。
私は大丈夫だろうか?
私は何をしようとしているのか?
私は何者なのか?

答えの無いデフレスパイラルにはまり込んだ。
ヤバい。
寝るとしよう。

16/03/2014

<岡山県4>

新庄村は岡山県の最北端である。
中国山地の中心地域に入ったようだが、山が深くなってくる。

足の裏に異変だ。
マメができた。
チクチクと痛みがある。
歩き過ぎなのか。

ジーパンが汗でドロドロになる。
水分を補給しながら進もうか。この辺で一泊か。
考え、一泊に。
道から少しはずれた川辺に降り、キャンプの用意。

午後3時、ジーパン、Tシャツ、パンツを洗い、しぼって岩の上に干し、体を洗う。
誰もいない。素っ裸で良い。
替えのパンツと半ズボンで休もう。
足を見ると、半分くらいが水ぶくれだ。
これはまずい。
マットを敷き、寝袋を広げその上に横になる。
日陰なので気持ちいい。

コンビニで買ったおにぎりとサバ缶を出し、夕食にしよう。

住所

Okayama-shi, Okayama
700-0085

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