01/02/2024
月27日(日)きょうのふらり文庫の方より、素敵なお手紙
はじめまして。
普段は作業療法士として療育の仕事に携わっています。
療育は必要なことだなあと思う一方で、もっと子どもが、そして子どもに関わる大人も、のびのびとできる場や時間があったらいいなあ。
そんなことを思っています。
今日は、よちよち屋さんの「ふらり文庫」にふらりと行ってきました。
よちよち屋さんの階段を上がると、壁一面に児童書の数々が。
思わず立ち止まって眺めてしまいますね。
2階のお部屋に入ると、親子連れが1組、大人が1名。
そしてボランティアスタッフさんがお子さまにセンダックの『チキンスープ・ライスいり』を読んでいるところでした。
わたしは、棚に並べてある本から、『ちびくろさんぼ』の古い英語版を手に取って読んでみました。
SNSなどで『ちびくろさんぼ』は人種差別であるという話題や、置かない本屋もあるという記事を目にしたからです。
まぁ確かに言われてみればそうなのかもしれません。
けれども、小さい頃に好きでよく読んでいたお話だったので、なくなってしまうのはなんだかさみしい。
懐かしさにひたって読み進めていると、スタッフさんが声をかけてくれます。
近くにいた女性も加わって、『ちびくろさんぼ』の話で盛り上がります。
それから、好きな本の話や、子どもに人気な本の話も。
はじめましての人とも、こんなふうに交流できるのも嬉しいですね。
親子連れの方が帰ると、今度は赤ちゃんを連れたご夫婦が。
スタッフさんが童歌を歌ってあげたり、小さな絵本を読んであげている様子を聞きながら、わたしはのんびりと別の本を読みます。
すると、エッツの『わたしとあそんで』を読むから一緒にどうですか?と。
さっき、スタッフさんにその本が好きだという話をしたところでした。
「まだ赤ちゃんには早いかもしれないけど、絵が見られるようになると細かい描写を見るのがたのしいですよ。」
「子どもの目線がちゃんと動物を見つめているんですよ。」
「表紙から始まって、本の見返しの色、扉、全部が重要なんですよ。」
成長に合わせてどんな本を読んだらいいかということや、スタッフさんの目線で本の見どころを教えてくれます。
読み聞かせを聴いている時にも思いましたが、スタッフさんがその本をとっても大好きなんだなということがよく伝わってきます。
センダックの本もたくさん紹介してくださいました。
わたしもセンダックの本が好きです。
「センダックの本って、とっても深くて大人も楽しめますよ。」
「子どもの気持ちに寄り添うような本ですよ。」
と、スタッフさんの本に対する思いを聞かせてくれます。
そのうち、「この本を読むと、動き回りたくなってしまった子どもも、必ず戻ってきますよ。」と、『怪獣たちのいるところ』の読み聞かせが始まりました。
さっきのエッツはちょっと難しそうだった赤ちゃんも、『怪獣たちのいるところ』は、よく見ていました。
そして、怪獣と主人公の男の子が踊ったり、遊びまわる、文章のないシーンが続くところでは、食い入るように見ていました。
「静かに話を聞けるようになる」というのは、強いることではなく、お子さまが自分でしっかりと聞きたいと思うから身につくことなのかもしれませんね。
それから、赤ちゃんが何かを伝えるかのように手を叩いていたのですが、おそらく、さっき歌ってもらった童歌の手遊びを、時間差で思い出したようで、スタッフさんにまた歌ってもらうと、とっても満足したような表情を見せてくれました。
そして今度はお膝に乗って、「馬はとしとし」を初体験。
はじめこそ、キョトンとした表情をしていたものの、遊びの仕組みがわかってくると、スタッフさんの袖を握って「もう一回」と、一生懸命伝えています。
ほんの少しの間にも関わらず、スポンジが水を吸うように、いろんなことを吸収していくお子さまの様子を見られるのは、本当に嬉しいですね。
今日わたしは、クラウスとセンダックの『うちがいっけんあったとさ』という絵本を教えてもらって、とっても気に入りました。
「うちがいっけんあったとさ、ぼくだけしってるうちなのさ」と、子どもの空想の中で賑やかですてきなお家が広がっていきます。
わたしが好きになったことろは、大男が出てきて「もっとやれ、もっとやれ」と言ってくるところ。
普段仕事で、静かに話を聞くことや、周りに合わせることを、お子さまに求めることが多いので、「もっとやれ、もっとやれ」って言ってくれると、なんだかほっと気持ちが解放されるようです。
本当は「もっとやれ、もっとやれ」って言ってあげたいのにな。一緒になって思いっきり遊びたいのにな。
もうこの本は絶版になっているそうです。
こんな貴重な本に出会えるのも、よちよち屋さんの文庫ならではですね。
スタッフさんは、ボランティアなどでたくさんの子どもたちに本を読まれているので、お子さまがどんな本を好きなのか、どんな反応を見せてくれるのか、いろんなエピソードを聞かせてくれます。
そんな話を聞いていると、「どんな本なのかな?」と、興味をそそられ、その本が読みたくなってしまいます。
誰でも、自分のペースでのんびりと過ごせて、すてきな本に出会える場所です。
ふらりと足を運んでみてはいかがでしょうか?